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敬倫塾からの提言

ピンチをチャンスに 2011年4月15日号

 私が私立中学入試の算数の指導をしなくなってから、もう15年以上も経っている。ところが、昨年9月に「名進研」という塾が主催する「東海中プレ入試」というテストを当塾生の2名が受験した。結果は、両名とも残念な結果であった。テストを受けた本人達は当然であるが、保護者の方々も、模試を受けた学力のままでは対応できないのではないかと心配されたようだ。以前も、東海中学に合格できるだろうと思われた生徒が、残念な結果となってしまったことがある。このままでは以前の二の舞になるのではなかろうかと考えた。また、名古屋中学の合格者も1人しか出ず、残りは私立に合格できないのではという不安が起きた。
 受験まで残り4ヶ月、敬倫塾の私立中学受験科(6S)生は、それぞれ志望校が決まってきたが、このままではいけないという不安が指導スタッフ全員にあった。私立中学入試の合否を決める一番の要素は、算数の出来であると一般的にも言われている。その算数に対して不安をなくすために、学校別に算数の指導をしようと考えた。現状の算数指導と併せて、子供達が受験したいと思っている私立中学の過去問指導を別枠ですることにした。
 私は、東海中学をはじめとする各自の志望校の入試に出題された過去6ヶ年分の入試問題を子供達と一緒に勉強した。それによって、各中学の入試傾向がとてもよくわかった。また、これによりどの子も算数の力が格段に上がった。
 私はいつも失敗を恐れている。その恐れる気持ちが、私に私立中学入試の算数の過去問を子供達にしっかり教えようという決心をさせた。そして結果は、男子が全員、名古屋中学に合格したのをはじめ、各自が目指していた私立中学校にそれぞれ合格することができた。
 皆さんの中にも、私と同じ様な経験をしている人がいるのではないでしょうか。このままでは失敗するのではないかという不安を抱いたときがチャンスです。不安を追い払い、成功に導くには、できるかぎりの事をしてみようという決心と、それを継続する力です。私は昨年、とても忙しかったですが、とても嬉しい2月を迎えることができました。ピンチにお礼を言いたいと思います。
敬倫塾塾長 加藤敬志
2011年4月15日号