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敬倫塾からの提言

地元大学進学率は41%  2008年9月15日号

14年連続増、過去最高に 愛知が71%でトップ
 文部科学省が8月7日に公表した学校基本調査では、今春の四年制大学の入学者のうち、出身高校と同じ都道府県の大学に進んだ学生の割合(自県内入学率)が14年連続で増えて41.2%となり、調査項目にした1971年度以降で過去最高だった。都道府県別では、愛知の71.3%が最も高かった。
 自県内入学率は、92年度に34.9%で最低になった後、上昇傾向に転じ、94年後から毎年0.1〜1ポイントずつ増加。2008年度は、前年度比0.2ポイント増だった。
 文科省は「各地で大学が増えているほか、仕送りなど経済的な負担を抑えたいという家庭状況や、学生の地元志向も影響しているのでは」とみている(中日新聞8月8日朝刊30面)

 この記事は、間違ったことは書いていないと思う。しかし、残念なことに、愛知県内には、しっかりと学問を教える私立大学はほとんどないと言わざるを得ない。東京の難関私立大学に進学した者達によると、東京の大学生は総じて名古屋の大学生よりも忙しく、熱心に勉強するそうだ。ところで、経営状況が一段と厳しくなってきている大学の数も増加している。大学に入学できさえすればいいのではなく、しっかりとした指導をし、安定的な経営をしている大学への入学を真剣に考えて欲しいと思う。卒業してもたいした知識もつかなっかた大学や、途中で閉鎖されるような大学では、入学した価値などないのである。
 下に掲げる表は、昨年度に比べての志願者数の増減を示している。どの大学が人気があり、経営的に安定しているのか、また、どの大学が見放されつつあって、経営的に危ないかをこの表で考えてもらいたい。(大きく志願者を減らしているのは、次の大学である。同朋大・名古屋学院大・名古屋学芸大・桜花学園大・金城学院大)
【2008年度入試志願者数】
大学名 募集数 志願者数(昨年比) 合格者数 実質競争率
愛知大 一般
センター
905
300
1,205
8,377 (-1,902)
5,025(1,631)
13,402(-271)
2,568
2,798
5,366
3.3
2.8
2.4
愛知学院大 一般
センター
1,293
175
1,468
7,532(-542)
1,997(366)
9,529(-176)
3,271
1,080
4,351
2.3
1.8
2.1
愛知淑徳大 一般
センター
740
206
946
7,581(294)
2,259(147)
9,840(441)
2,821
886
3,707
2.7
2.5
2.6
金城学院大 一般
センター
520
119
639
2,363(-635)
1,049(-246)
3,412(-881)
1,373
727
2,100
1.7
1.4
1.6
中京大 一般
センター
1,211
698
1,909
13,580(1,915)
8,923(1,462)
22,503(3,095)
2,571
3,887
6,458
5.3
2.3
3.5
名城大 一般
センター
1,668
450
2,118
17,992(1,078)
9,636(2,923)
27,628(4,001)
5,374
3,577
8,951
4.0
2.7
2.9
南山大 一般
センター
1,115
328
1,443
14,048(573)
8,143(-419)
22,191(154)
4,652
3,533
8,185
3.8
2.3
2.7
※センター・・・センター試験利用入試(総じてセンター利用の受験者は増加している)

敬倫塾塾長 加藤敬志
2008年9月15日号