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敬倫塾からの提言

「わくわく文庫」の開講


 本校では、多くの小学生の方が「完璧講座」を利用しています。そして、その保護者の方々の意見をお聞きしています。算数で解ける喜びを知ったお子さんは、どんどん算数を得意にしていきます。私の小学生時代は、天気が良ければ皆で外で遊びました。雨の日は、将棋やトランプをしたり、読書をしました。小学6年生の時には、学校の図書室にある「怪盗ルパン」のほとんどを読みました。あらすじのほとんどは忘れてしまいましたが、イギリス人のシャーロック・ホームズが、フランス人のルパンを捕まえるために、偽名としてヘルロック・ショルムズを使ったことは覚えています。当時は、小説を読む楽しさを図書館が教えてくれました。おかげで、私は、国語の読解力をある程度つけることができ、たくさんの漢字を覚えることもできました。

 ところで、今の小学生達はどうでしょうか。ゲームに熱中する子の割合はどんどん増え続けています。そして、本を読まない子の割合も増える一方です。マンガは漢字に読み仮名がふってあるから読めない子どもはほとんどいません。そして、わくわくするような絵が溢れています。ところが、読書して欲しい本は、漢字がいっぱいでてくるし、絵もほとんどありません。それが、読書離れの最大の原因ではないでしょうか。  敬倫塾では本の面白さを知ることに加え、脳の活性化も促進させる「わくわく文庫」を開講致します。北区で開講するのは敬倫塾が初めてです。たくさんの皆さんのお役に立ちたいと思っています。現在、体験者募集中ですので、是非ご利用下さい。

「わくわく文庫」の効果
篠原 菊紀 教授

プロフィール 1960年長野県生まれ。東大卒業後、東大大学院博士課程等を経て、諏訪東京理科大学へ。専門は脳システム理論

私達が通常の速さで読書をするときは、主に脳内の視空間メモパッド(視覚)を用いますが、「わくわく文庫」(速読聴)で読書をするときには視空間メモパッドの他に音韻ループ(聴覚)も活動し始めます。このように視覚と聴覚を同時に刺激するとワーキングメモリー(脳内メモ帳)を多く作動させることになり、「前頭葉」を鍛えることができます。「前頭葉」を鍛えると思考力・創造力・判断力が向上されていき、その上、人の気持ちを感じ取ったり、気持ちをコントロールしたり、「人間らしさ」に深く関わる部分にも影響していきます。この「前頭葉」は遺伝的な制約が他の部位に比べて少なく、環境や刺激、教育によって柔軟に変化させることが可能なのです。子ども達が「わくわく文庫」を使って読書をすることで、思考力・創造力・判断力を向上させ、本の内容とあいまって「人間らしさ」を成長させることにもつながっていきます。

疑問@Q.家でも読書はできるのに、塾でする必要はあるの?
A.読書がすきではないお子さんに書籍を渡しても読んでくれないことがあります。お子さんはいかがですか?実際には「本が嫌い」なのではなく本を最後まで読む根気や集中力がない場合が多いのです。
わくわく文庫では音声がペースメーカーとなり生徒さんが本の世界を最後まで味わえるよう、背中を押します。本を読む根気・集中力をつけるトレーニングの機会とお考えください。このことで「読書が好きになった」という声を数多く聞いています。
疑問AQ.うちの子は本が好きなので、わくわく文庫は必要ない?
A.わくわく文庫は「読書支援」だけでなく「能力開発」としての側面も持っています。
速い音声速度に慣れていくことで「聞く力」「集中力」をつけ「脳の処理速度」を上げる効果が期待できます。
「効率よく情報を吸収し、学習する力」 「テストで素早く問題を読み、解答する力」はこれからの時代、特に求められてくる力です。
敬倫塾塾長 加藤敬志
2013年11月15日号