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集団指導・個別指導の メリット・デメリット

メリット、デメリットといってもピンと来ない人もいるだろう。
私がここで使う「メリット」という言葉は「長所」、「デメリット」という言葉は「短所、弱点」という意味だと思っていただきたい。

私がこの地で塾を開いたのは、もう32年以上も前のことである。その頃は、殆どの人が公立高校に進学した。中学から私立に通う人もいたが、それは全校生徒の5％にも満たない時代であった。そろばん、習字等に通う生徒は多かった。また、公立小学校の生徒の通塾率も高かった。殆どの中学生が「中統」という業者テストを受験した。しかし、その業者テストの強制がなくなり、「ゆとりの教育」が叫ばれたこともあり、子ども達の学習意欲はどんどん低下していった。

また、スポーツや文化活動の参加も多様化した。学校での活動以外のものに参加するものが増えつつある。成績が悪くても、部活動等だけはどんなことがあっても続けたいと思う生徒は増加傾向にある。また、勤勉さを否定するムードも強まりつつある。

この様な時代となり、生徒の学力差は以前よりも大きくなって来たようだ。自分のやりたいことを優先するがために、学習時間をきちんと確保できない生徒の割合は高くなりつつある。また、小学校時代によく理解できないことを振り返ることなく、学年だけがどんどん上がって、ますます勉強嫌いになっている生徒の割合も高くなっている。そういった人達にとって、日頃からきちんと勉強習慣のついている生徒を対象とした集団指導塾を上手に利用するのは、非常に難しいように思える。私は、どちらかというと、集団指導というスタイルの方が子ども達にとって良いように思うが、基礎のできていない子ども達には、このスタイルで本当に良いのかと思うようになった。

私は、この夏休みに、中学3年生のGAクラスとBクラスに英語ではなく、数学を指導した。GAクラスの子ども達は、驚くほど呑み込みは良いし、処理速度も速く、正確である。一方、Bクラスの子ども達は、入試レベルのことは殆どできない。従って、一緒になって考えるという指導をした。子ども達をヤル気にさせるには、「自分で解ける」という感激を味わってもらうしかないように思う。

[１]集団クラス
（メリット）
�@一定時間に正しい答を出そうという力を育てることができる。
�A自分のペースが早いのか遅いのかが客観的に把握できる。
�B自分より学力の高い者があり、それが良い刺激となる。
（デメリット）
�@基礎ができていない者には、黒板を写すだけになっている。
�A手が遅い者にとっては、授業が受身となってしまう。
�B遅刻したり欠席したりすると、次の授業がよくわからない。

[２]個別指導
（メリット）
�@自分の都合の良い時間に学習できる。
�A自分のペースで問題を解くことができる。
�B遅刻・欠席しても次の授業がよくわからないということがない。

（デメリット）
�@集団授業ではないので、競争心や協調性が養われない。
�A集団指導より割高である。
�B積極性の乏しい子ども達にとっては、殆ど効果はでない。

私は、集団指導のメリットと個別指導のメリットを活かす体制を考えています。平成22年3月から、よりきめ細かな指導ができるよう準備中です。

皆様のご意見をお聞かせ下さい。